心理発達コラム

不登校相談は民間もあり?学校でも病院でもない第三の選択肢

不登校の悩みを抱え、解決策を探す共働きの母親

「学校を休ませるべきか」「転校やフリースクールを探した方がいいのか」と焦っていませんか?共働きで時間がなく、学校の対応に戸惑い、病院に行くのも気が進まない…。そんな孤立無援の親御さんへ。急いで環境を変える前に、一旦立ち止まって「民間の相談機関」という第三の選択肢を検討してみませんか。親の自責を手放し、多様な子どもを見てきた専門家と「お子さん専用のトリセツ」を作ることで、今本当に必要なサポートが見えてきます。

目次
1 なぜ「学校への相談」で余計に疲弊してしまうのか
 ・1-1 共働き家庭を悩ませる「平日面談」という物理的な壁
 
・1-2 私立の世間体と公立の放置感…学校に本音を言えない苦しさ

2 「まさかうちの子が…」消えない自責の念と焦り
 ・2-1 過去を悔やむのは、お子さんを深く愛している証拠
 
・2-2 親の心のエネルギー回復が、家庭の安心感につながる

3 病院には気が進まない。「病名」や「薬」に対する親の不安
 ・3-1 診断名(ラベリング)と「投薬」に対する漠然とした恐怖
 
・3-2 病院に行く前の「ワンクッション」として民間を活用する

4 専門機関に頼る前に。今日からご家庭でできる「セルフケア」
 ・4-1 お子さんへ:理由を問い詰めず「日常の雑談」だけを意識する
 
・4-2 親御さんへ:あえて「自分の時間」を作り、罪悪感を手放す

5 転校やフリースクールの前に。一旦立ち止まる「第三の場所」
 ・5-1 急いで環境を変える前に「客観的なアセスメント」を
 
・5-2 多様な子どもを見てきた専門家と作る「子どものトリセツ」

6 まとめ:もうご家庭だけで抱え込まなくて大丈夫です
 ・6-1 独立した民間機関で、親子の心理的ハードルを下げる
 
・6-2 民間機関「ここケット」への相談ステップ

1 .なぜ「学校への相談」で余計に疲弊してしまうのか

仕事と不登校の学校対応に追われ疲弊する共働きの母親

お子さんが学校に行き渋るようになった際、まずは担任やスクールカウンセラーに相談するのが一般的です。しかし、相談した結果「かえって疲れてしまった」「解決の糸口が見えない」と感じる親御さんは少なくありません。

1-1 共働き家庭を悩ませる「平日面談」という物理的な壁

共働きの親御さんにとって、日中の学校対応は大きな負担です。仕事を調整して平日に面談へ向かっても、有意義な提案が得られなければ徒労感が残ります。仕事への影響を気にしながら頻繁に学校と連絡を取り合う状況は、親御さんの心身の余裕を確実に奪っていきます。ビジネスと育児の板挟みになり、物理的な時間が足りないことが、最初の大きな壁となります。

1-2 私立の世間体と公立の放置感…学校に本音を言えない苦しさ

学校という組織に対して本音を打ち明けることへの心理的ハードルも存在します。公立校では「無理させず、まずは様子を見ましょう」と言われることが多く、具体的な方針がないまま放置されているような焦りを感じがちです。一方、私立校では「欠席が続くと進級に関わる」「評価が下がるのではないか」という不安から、学校に弱みを見せられないという事情もあります。結果として、学校は安心できる相談先になりにくいのです。

2.「まさかうちの子が…」消えない自責の念と焦り

夜間に子どものアルバムを見て自責の念に駆られる母親

「どうしてうちの子が」「育て方が悪かったのか」とご自身を責めていませんか。真面目で責任感の強い親御さんほど、一人で抱え込み、心のエネルギーを消耗してしまいます。

2-1 過去を悔やむのは、お子さんを深く愛している証拠

「あの時もっと話を聴いてあげていれば」「せっかく良い学校に入れたのに」という喪失感や後悔は、決してあなたのせいではありません。そう感じてしまうのは、誰よりもお子さんの将来を真剣に考え、大切に想っているからです。不登校の原因は複雑に絡み合っており、単一の責任を問えるものではありません。まずは「自分は親として十分に頑張ってきた」と、ご自身を労ってあげてください。

2-2 親の心のエネルギー回復が、家庭の安心感につながる

親が焦りや不安で張り詰めていると、その緊張はお子さんにも伝わってしまいます。ビジネスにおいても、リーダーに余裕がないチームはうまく回らないのと同じです。まずは親御さん自身が誰かに弱音を吐き、心のエネルギーを回復させることが最優先です。親御さんがリラックスして家庭の空気が穏やかになることが、お子さんが安心感を取り戻すための土台となります。

3.病院には気が進まない。「病名」や「薬」に対する親の不安

不登校の相談で訪れた病院の待合室で子どもの手を握る親

学校への相談が行き詰まると、次に医療機関を検討する方もいらっしゃいます。しかし、病院へ行くことに強いためらいを感じるのも、親として当然の心理です。

3-1 診断名(ラベリング)と「投薬」に対する漠然とした不安

心療内科や精神科を受診すれば、「発達障害」などの診断名(ラベリング)がつくことへのためらいがあります。さらに、「精神的な薬を勧められるのでは」「一度飲み始めたら一生続くのではないか」という投薬への不安を抱く方も少なくありません。もちろん、実際には必ずしも薬が出るわけではなく、医師も慎重に判断しますが、親御さん自身がそのような恐怖や不安を抱えたまま、お子さんを病院へ連れて行くのは非常に苦しいはずです。

3-2 病院に行く前の「ワンクッション」として民間を活用する

明らかな身体症状がなく、医療的介入が急務でなければ、無理にすぐ病院へ行く必要はありません。親御さんが求めているのは「病名という色眼鏡を外して、この子自身をフラットに見てほしい」という視点です。そこで、まずは病院へ行く前の「ワンクッション」として、民間の相談機関を頼ってみてください。そこで客観的な状態把握を行うことで、本当に医療の力が必要なのかどうかを、親御さん自身が冷静に判断できるようになります。

4.専門機関に頼る前に。今日からご家庭でできる「セルフケア」

学校の話を避け、日常の雑談で談笑する親子

「どこに相談すればいいかわからない」と迷っている間にも、ご家庭で今日からすぐに実践できることがあります。それは、何か特別な働きかけをするのではなく、「引き算のケア」を意識することです。

4-1 お子さんへ:理由を問い詰めず「日常の雑談」だけを意識する

「どうして行きたくないの?」「明日は行けそう?」といった確認は、お子さんにとってプレッシャーになります。共働きで帰宅後もバタバタしてしまうかもしれませんが、学校の話題は一旦封印してみてください。「今日の夕飯美味しいね」「あのテレビ番組面白かったね」といった他愛のない雑談を増やすだけで、お子さんは「今のままの自分で家にいていいんだ」という安心感(心の安全基地)を取り戻し始めます。

4-2 親御さんへ:あえて「自分の時間」を作り、罪悪感を手放す

お子さんが苦しんでいる時に「自分だけ楽しむなんて」という罪悪感は手放してください。美味しいコーヒーを飲む、好きなドラマを見る、友人とランチに行くなど、あえて親御さん自身を労わる「自分の時間」を死守しましょう。親御さんが笑顔で満たされている状態を作ること自体が、実はお子さんに対する一番の「セルフケア(家庭環境の改善)」なのです。

5.転校やフリースクールの前に。一旦立ち止まる「第三の場所」

民間の相談機関で専門家に不登校の悩みを相談する親

ご家庭でのセルフケアで少し息継ぎができたら、次に考えるべきサポートの形があります。それは、「今の学校が合わないなら、すぐに転校やフリースクールを探さなきゃ」と焦って環境を変える前に、一旦立ち止まるための「民間の相談機関」という選択肢です。

5-1 急いで環境を変える前に「客観的なアセスメント」を

お子さんのエネルギーが枯渇している状態や、何につまずいているのか(要因)を整理しないまま新しい環境に移っても、再び同じ壁にぶつかってしまうリスクがあります。まずは焦らず一旦立ち止まりましょう。民間の相談機関で客観的なアセスメント(心理的・環境的な状態の評価)を行うことで、お子さんの現在地を正確に把握し、無理のないステップを描くことができます。

5-2 多様な子どもを見てきた専門家と作る「子どものトリセツ」

民間の相談機関には、不登校だけでなく、多様な特性や背景を持つ子どもたちを幅広くサポートしてきた実績があります。その豊富な知見に基づき、お子さんの性格、認知の偏り、環境への適応力などを分析し、その子専用の「取扱説明書(トリセツ)」を一緒に作成します。このトリセツがあることで、「なぜ動けないのか」「どのような声かけが有効か」が明確になり、ご家庭でのセルフケアもより自信を持って行えるようになります。

6.まとめ:もうご家庭だけで抱え込まなくて大丈夫です

民間の不登校相談窓口にスマホから申し込む、笑顔の母親

お子さんの不登校という予期せぬ出来事に直面し、「なんとかしなければ」と今日まで必死に気を張って過ごされてきたことと思います。最後に、ここまで読んでくださった親御さんへ、お伝えしたい大切なことをまとめます。

6-1 独立した民間機関で、親子の心理的ハードルを下げる

不登校の悩みは、共働きの忙しさや学校への不信感、病院(投薬や診断)へのためらいが重なり、親御さんを孤立させてしまいます。また、「早くなんとかしなきゃ」とフリースクールなどを急いで探す必要もありません。まずはご家庭で「何もしない」というセルフケアを行いながら、「学校でも病院でもない第三の場所(民間機関)」を頼ってみてください。客観的な視点でお子さんの状態を把握し、親御さん自身の心もケアすることが、事態を好転させる着実な一歩となります。

6-2 民間機関「ここケット」への相談ステップ

毎日、仕事と育児の両立だけでも大変な中、お子さんの正解が見えない悩みを、親御さんだけで背負い続けるのはあまりにも過酷です。外部の専門家という第三者を交えて現状を整理するだけでも、「大人になる道筋は、決して今の学校に戻るという一つだけではないんだ」と気づくことができ、心の重荷はスッと軽くなるはずです。お子さんに合ったペースで未来を描き直し、親御さんご自身の笑顔を取り戻すために、今日からできる小さな行動を始めてみませんか。

【ご相談受付中】急いで動く前に、お子さんの「トリセツ」を一緒に作りませんか?

民間機関「ここケット」では、学校や病院には相談しづらいお悩みを抱える親御さんのために、フラットな視点でのアセスメントと心のケアを行っています。

「子ども本人は動けないから、まずは親の私から話を聴いてほしい」というご要望も大歓迎です。もちろん、お子さんと一緒にご相談にお越しいただくことも可能です。

共働きで平日に時間が取れない親御さんのために、土日祝日も対応しております。また、オンライン面談も可能ですので、全国どこからでもご自宅から安心してご相談いただけます。

転校やフリースクールを焦って決める前に、まずは親御さんが抱えている現状の苦しさをお聞かせください。お子さんに合った未来の道筋を、一緒に見つけていきましょう。

 

筆者:子どもの心と発達の相談ルーム「ここケット」代表:大畑豊(臨床心理士・公認心理師)

スクールカウンセラー・保育園・大学講師などもしています。

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