心理発達コラム
ADHD
2021.11.01
発達検査の結果は上がった方がいいのか?
発達検査とは、一つの仮説に基づいて、その基準から、現在のお子さんの様子をみるものです。
もし、検査得点だけを上げようと思えば、検査内容を反復練習すれば、得点を上げることもできるかもしれません。
しかし、私のような臨床心理士や、また、特別支援教育士や、他に資格で検査をされている方も、そのようなことを考えていません。
知的な力は、一つの仮説に基づいているので、すべてを計測できているわけではありませんが、氷山の一角のように、知的な力の一部分を見ています。
そういう観点で、検査では見えていないけれども、どんなところで、現実的に困っていて、伸ばせるところが、どんなところか?今、活用できることろはどんなところか?
そこをお手伝いするための、手がかりとするために検査を実施しています。
医療機関などでは、もちろん、診断にも使われますが、結果だけで全てを判断されているわけではありません。
結果が今までと思っておられるのと違ってショックな方もいらっしゃると思いますが、それだけ、今まで、色んな面で困っていたことがあったと思ってあげてもらえたらと思います。
人生は多様な生き方があると思います。
しかし、少しでもその多様な選択肢が増えたらいいと思いませんか?
それは、検査結果を血液検査などの数値と同じようにとらえて、本人に合わせた、ステップアップを考えずに、数字を追いかけるよりも大切なことのように思います。
少なくとも、ここケットでは、そういったお手伝いをしたいと思っています。
2021.10.28
早期療育は必要か?
発達が気になるお子さんには、早期療育がいいといわれていますし、国の指針でもそれを示されています。
しかし、保護者の方や、本人が望んでいないのに、無理に受けても効果が薄れてしまいます。
それは、
早期療育をどう受けるか?
そのために、何が必要なのか?
視覚支援が必要なのか?
感情のコントロールが必要なのか?
他には何が必要なのか?
お子さんのことをきちんと理解して、それに応じた療育(SST)をどう受けるか?
また、今、何をしてもらっているのか?
そういうことを、保護者が理解して、療育先からそういうことを教えてもらう。
そして、保育園、幼稚園、小学校などで、本人がどう困っているのか?
その事に対して、どう対応すればいいのか?
どんなフォローを受ければいいのか?
療育機関、家庭、教育機関などの連携が必要です。
そして、どれかの対応が絶対正しいのではなく、お互いのいい連携が必要になります。
そのためにも、キーになるのが、保護者の方になります。
まとめると、早期療育は必要ですが、塾のようにただいくだけではだめで、色んなところと、連携をしたり、情報共有したり、偏らない情報収集が必要になったりします。~療法が絶対正しいと思いこまないことも必要です。
どうしても療育には、流行り廃りがあります。
また、ある程度、継続した支援も必要になります。
そのために、保護者の方が、気づかれ、必要だと思われた時が、それが、早期でなくても、セカンドベストと言えると思います。
気が付いた時が、支援の始まりです。
まずは、信頼できる相談場所が見つかればいいですね。
- 1 / 1